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エクセルで伸び率を計算する方法
伸び率は、ある値や統計データがどれだけ増加または減少したかを示す指標であり、ビジネスや経済分野でよく使用されます。
この記事では、エクセルを使って伸び率を簡単に計算する方法について解説します。
前月や前年と比較したシンプルな伸び率の計算方法のほか、「CAGR(年平均成長率)」の計算方法についてもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
エクセルで伸び率を計算する方法
エクセルで伸び率を計算する方法をご紹介します。
前月や前年と比較した伸び率を計算する
下記の記事では、前月または前年と比較した今月/今年度の伸び率を計算する方法を解説しています。
「伸び率」は、過去と現在の数値の変化を示す重要な指標であり、正確な計算が重要です。「増減率」とも言われます。
エクセルで伸び率を計算する方法を知っていると、ビジネスや財務の分析に役立ちます。使い方をマスターして、効率的にデータを分析しましょう。
CAGR(年平均成長率)を計算する
CAGR(年平均成長率)を計算する方法をご紹介します。
CAGR(年平均成長率)とは?
CAGR(年平均成長率)とは、企業の過去数年のデータをもとに、1年あたりの平均成長率を算出したものです。
例えば、CAGRで売上規模の違う2つの企業の成長率を比較したり、将来的な売上の期待値を予測したりすることが可能です。
そのため、ビジネスシーンにおいて企業の本質的な経営力を見るための指標として活用されます。
CAGR(年平均成長率)を計算するメリット
CAGRを算出すると、同じ指標で企業を比較できるようになります。
特に、売上データの計測期間が揃っていない時にCAGRの算出は役立ちます。
例えば、A社では過去10年分の売上データがあり、起業して間もないB社では5年分のデータしか取れていない場合、データそのものを比較してもどちらの成長率が高いのか明確ではありません。
CAGRは1年あたりの平均成長率を割り出せるため、データの期間にバラつきがある場合や、データが抜けている場合でも比較が可能です。
数式で計算する
CAGRを数式で計算する方法は、以下のとおりです。
任意のセル(例:B3)に「=(F2/B2)^(1/(5-1))-1」と入力し、Enterを押します。
CAGRの計算式は「(N年目の数値÷初年度の数値)^{1÷(N-1)}-1」となります。
上記の会社の売上経過年の終了値が「5年目」のため、「N」には「5」が該当します。
数式にある「^」(ハットキャレット)は乗計算を行うための演算子です。例えば「2^5」と入力すると、「2の5乗(2×2×2×2×2)」の結果(32)が算出されます。
B3セルに算出された数値をパーセント表示にします。
①数式を入力したセル(例:B3)を選択します。
②「ホーム」タブ、③「パーセント スタイル」、④「小数点以下の表示桁数を増やす」の順に選択します。
B3セルの数値に100を掛けることでも(別のセルへ「B3*100」と入力)、同様にCAGRを算出することが可能です。
CAGRを算出することができました。
RRI関数で計算する
CAGRをRRI関数で計算する方法は、以下のとおりです。
任意のセル(例:B3)に「=RRI((5-1), B2, F2)」と入力し、Enterを押します。
RRI関数の書式は「=RRI(期間,現在価値,将来価値)」で、本来は投資や貯蓄が目標の金額するまで何パーセントで運用すればよいのかを計算する関数です。
「期間」で経過年から初年度を引いて算出し(5-1)、「現在価値」で初年度(B2)、「将来価値」で直近の年度(F2)を指定します。
「数式で計算する」セクションのSTEP 2と同様に、数値を%表示または100を掛けてCAGRを算出しましょう。
POWER関数で計算する
CAGRをPOWER関数で計算する方法は、以下のとおりです。