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マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)とは?

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、Microsoft Officeの操作スキルを証明できる国際資格です。

この記事では、マイクロソフトオフィススペシャリストの試験内容や難易度、称号の種類、履歴書への書き方などをご紹介します。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)とは?

MOSの正式名称は「マイクロソフトオフィススペシャリスト(Microsoft Office Specialist)」です。

MOS

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)の公式サイトはこちらです。

MOSはマイクロソフト社公認の国際試験であり、日本では、コンピュータを使った資格試験の実施・運営をしている株式会社オデッセイ コミュニケーションズが運営・実施しているMicrosoft Office製品のスキルを証明できる検定試験となっております。

MOS検定の試験内容と難易度について

MOSには「Word」「Excel」「PowerPoint」「Access」「Outlook」の試験科目があり、それぞれMicrosoft 365(旧Office 365)とOffice2019、Office2016、Office2013のバージョンごとに試験が実施されています。

下記のセクションでは、2020年10月26日現在において実施もしくは受験者募集をしている試験科目とそのバージョンをご紹介します。

Word(ワード)一般レベル

試験科目「Word(ワード)」は一般レベルと上級レベルの二種類の難易度の試験があり、一般レベルのOfficeバージョンごとの試験内容は下記のようになります。

科目名試験内容
Word 365&2019Word 365&2019の基本的な機能
(文字や段落の書式設定、表の作成・編集、変更履歴の管理など)
Word 2016Word 2016の基本的な機能
(文書の作成・保存、文字への書式設定、段落の設定、
箇条書きや段落番号の設定や変更、表の作成・編集、文書の印刷など)
Word 2013Word 2013の基本的な機能
(文字サイズやフォントの変更、表の作成・編集、作成した文書の印刷など)

Word(ワード)上級(エキスパート)レベル

試験科目「Word(ワード)」は一般レベルと上級レベルの二種類の難易度の試験があり、上級(エキスパート)レベルではOffice 2016と2013のバージョンで実施されており、試験内容は下記のようになります。

科目名試験内容
Word 2016
エキスパート
Word 2016の高度な機能
(フィールド、フォームコントロールの管理など)
Word 2013
エキスパートPart1※
Word 2013の高度な機能
(高度な書式設定やスタイルのカスタマイズ、
校閲、ユーザー設定のテンプレート作成など)
Word 2013
エキスパートPart2※
Word 2013の高度な機能
(アウトラインで複数の文書を使う、引用、
索引作成などの長文機能、ユーザー補助機能など)

※2013はPart1、Part2の2科目に合格すると認定証が発行されます。

Excel(エクセル)一般レベル

試験科目「Excel(エクセル)」は一般レベルと上級レベルの二種類の難易度の試験があり、一般レベルのOfficeバージョンごとの試験内容は下記のようになります。

科目名試験内容
Excel 365&2019Excel365&2019の基本的な機能
(セルやセル範囲への書式設定、数式、テーブル機能)
Excel 2016Excel2016の基本的な機能
(複数のシートを含むブックの作成・編集、データの抽出や並べ替え、
数式、関数の使用、グラフを利用したデータの視覚的表現、印刷設定など)
Excel 2013Excel2013の基本的な機能
(数式、基本的な関数、セルの書式設定、グラフ作成など)

Excel(エクセル)上級(エキスパート)レベル

試験科目「Excel(エクセル)」は一般レベルと上級レベルの二種類の難易度の試験があり、上級(エキスパート)レベルではOffice 2016と2013のバージョンで実施されており、Officeバージョンごとの試験内容は下記のようになります。

科目名試験内容
Excel 2016
エキスパート
Excel 2016の高度な機能
(ユーザー設定の入力規則、高度な関数、
複合グラフ、ピボットテーブル/グラフなど)
Excel 2013
エキスパートPart1※
Excel 2013の高度な機能
(ピボットテーブル、ユーザー設定の条件付き書式履歴、トレース機能など)
Excel 2013
エキスパートPart2※
Excel 2013の高度な機能
(外部データの取り込み、ユーザー定義の表示形式、
関数のネスト、シナリオの作成など)

※2013はPart1、Part2の2科目に合格すると認定証が発行されます。

PowerPoint(パワーポイント)

「PowerPoint(パワーポイント)」は一般レベルのみ実施されており、Officeバージョンごとの試験内容は下記のようになります。

科目名試験内容
PowerPoint 365&2019PowerPoint365&2019の基本的な機能
(スライドマスターや配布資料マスターの編集、書式設定、
アニメーションや画面切り替え効果の設定、スライドショーの設定、
アウトライン文書の挿入、ズーム機能の使用、印刷の設定など)
PowerPoint 2016PowerPoint 2016の基本的な機能
(スライドマスターの編集、書式設定、
アニメーションや画面切り替え効果の適用・そのタイミングの編集、
スライドショーの設定、アウトライン文書の挿入、
配布資料の作成、印刷の設定など)
PowerPoint 2013PowerPoint2013の基本的な機能
(表や図の挿入・編集、作成したプレゼンテーションの実行・配布など)

Access(アクセス)

「Access(アクセス)」は一般レベル、Office 2016とOffice2013のバージョンでのみ実施されており、Officeバージョンごとの試験内容は下記のようになります。

科目名試験内容
Access 2016Access 2016の基本的な機能
(データベースの作成・編集、テーブル、リレーションシップ、
クエリ、フォーム、レポートなど)
Access 2013Access 2013の基本的な機能
(データベースの作成、テーブルの作成・変更、
レコードの入力・編集・削除、
データベースオブジェクトの依存関係識別など)

Outlook(アウトルック)

「Outlook(アウトルック)」は一般レベル、Office 2016とOffice2013のバージョンでのみ実施されており、Officeバージョンごとの試験内容は下記のようになります。

科目名試験内容
Outlook 2016Outlook 2016の基本的な機能
(メールの作成・編集、予定表の管理や活用、
タスクの管理や依頼など)
Outlook 2013Outlook 2013の基本的な機能
(データベースの作成、テーブルの作成・変更、レコードの入力・編集・削除、
データベースオブジェクトの依存関係識別など)

合格率について

合格率は発表されていませんが、2020年2月29日発表時点で累計受験者数4,400,243人に対し、オフィスマスター(同一バージョン内の所定の4科目の合格者)は87,765人であると発表されています。

受験者の何%が全科目合格を目指しているかが不明瞭なため、単純に合格率を出すことはできませんが、全受験者に対するオフィスマスターの称号獲得者率は2%ほどとなります。

履歴書にも書ける称号の種類について

履歴書に記載する際には、略称ではなく正式名称で記載することをおすすめします。

例えば、MOS Wordの365&Office 2019に合格した場合は、「Microsoft Office Specialist Word 365&2019」、「マイクロソフトオフィススペシャリスト Word 365&2019」と英語とカタカナのどちらで表記しても問題ありません。

また、MOSにはバージョンごとに様々な称号があり、履歴書には称号を記載することもできます。

このセクションでは、最新バージョンの「365&2019」と「2016」の称号とその取得条件をご紹介します。

MOS Office 365&Office 2019

MOS Office 365&Office 2019のバージョンには、「MOS Associate(アソシエイツ)」と「MOS Expert(エキスパート)」の二つの称号があり、取得条件は下記のとおりです。

 MOS 365&2019の称号
取得条件
MOS Associate
(アソシエイツ)
一般レベル
・Word
・Excel
・PowerPoint
・Outlook
から3科目取得
MOS Expert
(エキスパート)
Associate取得者限定
上級レベル
・Word
・Excel
(旧)一般レベル※
・Access
から3科目取得

※2016、2013では一般レベルに属していたAccessは、365&2019では、Expert(エキスパート)での認定に変更となりました。

旧バージョンでの内容と難易度に変更はないと発表されています。なお、2020年10月26日現在、試験時期などは未定となっております。

Office 2016

Office 2016のバージョンには、「MOS 2016マスター」の称号があり、取得条件は下記のとおりです。

 MOS 2016の称号
取得条件
必須科目選択科目
MOS 2016マスター上級レベル
・Word
・Excel
一般レベル
・PowerPoint
の3科目
・Access
・Outlook
から1科目選択

料金について

MOSの受験料は、下記のとおりです。

バージョン/受験料(税込)一般レベル上級レベル
(エキスパート)
365&2019一般価格 10,780円
学割価格 8,580円
(実施未定)
2016一般価格 10,780円
学割価格 8,580円
一般価格 12,980円
学割価格 10,780円
2013一般価格 10,780円
学割価格 8,580円
一般価格 10,780円
学割価格 8,580円

試験日程について

MOSには、随時試験と全国一斉試験があります。

随時試験について

随時試験は、全国約1,700の試験会場がそれぞれ実施しており、全国で毎日のように試験日があります。

全国一斉試験について

全国一斉試験の日程は下記のとおりです。

 試験日申込期間
第281回2020/12/13(日)10/13(火)~ 11/16(月)
第282回2021/1/24(日)11/17(火)~ 12/14(月)
第283回2021/2/14(日)12/15(火)~ 2021/1/18(月)

試験会場について

MOSには、随時試験と全国一斉試験があります。

随時試験について

随時試験は、全国約1,700のパソコンスクールなどの試験会場が各自に実施しています。随時試験の会場は、MOSサイトの試験会場を探すより、最寄り駅や日程などの条件で探すことができます。

全国一斉試験について

全国一斉試験の会場は、受験者が受験地域を選択します。会場となるのはオデッセイが指定する大きめのパソコン教室の場合が多いようです。

MOS一斉試験

全国一斉試験の実施地域や試験科目は、全国一斉試験ページの【1 試験日・実施地域の確認】から確認することができます。

学習方法について

MOS学習方法には、参考書や問題集などの本を買って自主学習する方法と、パソコンスクールなどでテキストや教材をつかって学習する方法があります。

MOSのサイト学習するにはには、各科目のテキストなどの紹介があります。

学習スタート時に

アオテンストア

MOSの運営・実施をするオデッセイの関連サイト、アオテンストアには、スキルチェックがあり、利用登録が必要ですが、無料で10分程度のスキルチェックをすることができます。学習スタート時などにご活用ください。

Wordの使い方を学ぶ

Wordの基礎知識を学ぶには、下記の記事がおすすめです。ご参照ください。

Wordの使い方を解説!脱初心者になるための基本操作

Excelの使い方を学ぶ

Excelの基礎知識を学ぶには、下記の記事がおすすめです。ご参照ください。

Excelの使い方を解説!脱初心者になるための基本操作

PowerPointの使い方を学ぶ

PowerPointの基礎を学ぶには、下記の記事がおすすめです。ご参照ください。

パワーポイントの使い方を解説!脱初心者になるための基本操作